天氣後報 II

2月のローマングラスリスト I

2016.02.04 Thursday 10:42
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    ガラス製造の歴史を辿ると、紀元前2300年頃にメソポタミアで作られたビーズがあります。容器が作られるようになったのは紀元前1600年頃と言われています。そしてもっとも多くの記録を見つけることができるのは紀元前1500年頃のエジプトです。鉛ガラスといわれるエジプトの硝子は現代にように透明感はなく、トルコ石のような青緑の不透明なものでした。
    やがて技術は進化し、宙吹きと呼ばれた吹きガラスの技法が生まれます。当時エジプトはローマ帝国に服属されていましたので、ローマ帝国の権力下で量産され、後にローマングラスと呼ばれるものとなりました。

    それまでの硝子はお金持ちや権力者だけが所有することのできる宝飾品でした。しかし、吹きガラスによって量産されたものは一般庶民の手にもわたり、さらにシルクロードを通って広く伝わっていきました。

    ローマ帝国時代のこの硝子器、またはその破片は様々な土地で地中に埋まり、現代になって掘り起こされました。
    乾いた沙漠から掘り出された硝子は表面が銀化して虹を纏ったような姿となりました。広義ではローマングラスはローマ帝国下で量産された拭きガラス製法でつくられた硝子器すべてを指しますが、一般的にローマングラスというと、この虹を纏ったガラスとなります。

    個人的な趣味で欠片を蒐集していたのですが、数年前に少しづつ販売を始めました。
    しかし、ローマングラスの纏っている虹色は光の干渉によるものなので、光源や角度によって出現する色も全く変化します。
    1つの欠片をネットで紹介するには最低でも4〜5枚の写真を撮影しなければなりません。
    そのため、だんだん、店頭でのみの販売となっていました。

    昨年の春に書いた本『鉱物レシピ』の「鉱物と光沢」というテーマでまとめたページにローマングラスのことを少しだけ紹介しました。もともと、この本はきらら舎とカフェのワークショップの集大成的なものだったのですが、「鉱物」でも「結晶」でもないので多くは書かず・・・でも、モルフォの青色やビスマスの虹色と並べたかったので、こそっと書いておいたものです。

    最近、これについて入手してみたいというメールを多くいただいたので、今月より、在庫を少しづつ撮影してきらら舎にアップしていくことにしました。
    ただし、やはり肉眼でみて、実際にいろいろな角度で眺めた場合とは違いますので、機会があればカフェにてお選びください。
    カフェでは入口付近の棚の一番上の抽斗に入っています。
    抽斗ごと、お席に運んでゆっくりお選びください。



    A
    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    同じ欠片です。
    アクセサリー加工用の穴もありません。
    光に翳すと青と緑のグラデーションに見えます。
    厚みはあまりありません。


    B
    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    小さな魚のような・・・妖精の羽根のような可愛らしい欠片です。
    アクセサリー加工用に小さな穴を開けてあります。


    C
    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    小さな欠片です。
    アクセサリー加工用の穴を開けてあります。
    表面に盛り上がったラインが走っています。


    D
    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    光に翳すと淡い水色のガラスですが、背景に黒いものを置くと美しい光沢を纏います。



    E
    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    厚みのある欠片です。
    断面の部分にも銀色が付いています。

    この白っぽくなっている部分は爪などでひっかくと剥がれる場合があります。
    もともと掘り出された後、軽く洗って付着している泥や砂を落とし、さらにその後に剥がれ易くなっている部分をクリーニングします。
    その際に剥がされた銀化部分は現在きらら舎で「妖精の鱗粉」という妄想アイテムとなっています。
    普通は銀化部分はパティナと呼ばれています。

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎

    2月のローマングラスリスト I/きらら舎



     
    ローマングラス(時の標本室) | comments(0) | - | - |

    ローマングラス/小壜の欠片1

    2014.04.29 Tuesday 17:54
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      本日はローマングラスを1つだけアップします。

      ローマングラス/小壜の欠片1

      硝子器だった姿を推理するのも楽しい形。

      ローマングラス/小壜の欠片1

      ローマングラス/小壜の欠片1

      細い注ぎ口の一部なのか
      小さな硝子壜の一部なのか

      いずれにしても全体にパティナがあってきれいです。

      ローマングラス/小壜の欠片1
      ローマングラス(時の標本室) | comments(0) | - | - |

      ローマングラス 2013 September

      2013.09.16 Monday 14:54
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        ローマングラスとは、ローマ帝国下(B.C.27年から帝国の東西分裂の395年まで)で製造された硝子製品のことです。
        それまでの硝子製造は鋳型を作り、出来上がったものを研磨加工して完成させるといった工程の手がかかるものしかありませんでした。 その結果、作られる数も少なく、高価だったのですが、紀元前1世紀半ばに、東地中海沿岸部で吹き技法が発明されました。ローマ帝国の権力と財力下で、硝子の製造は盛んとなり、多くの硝子製品が作られました。その結果、装飾品としてだけではなく、実用品としても庶民の間に広まり、さらにフェニキア人の航海術によって、また、シルクロードを経由して、ローマングラスは世界に広まっていきました。

        きらら舎で扱っているのは、この中でも、シルクロードによってアフガニスタンまで運ばれて、その沙漠の砂に埋もれていたものです。
        ローマングラスは博物館や美術館にも展示されているし、骨董の世界でも高額で取引されています。それらは、もとの硝子器の形を損なわずに残されていたもので、きらら舎で扱うものは、それらの欠片です。
        ローマングラスは砂の中で眠っている間に、硝子の成分と砂の成分が化学変化を起こして銀化し、虹色の輝きを纏いました。この輝きは「パティナ」と呼ばれています。
        出土された硝子はまず、付着した砂や泥を水で洗い落とします。
        さらに、しつこくこびりついている土や剥がれそうなパティナをクリーニングします。
        このクリーニングされて剥がされたパティナも売買されていて、だいたい一袋7万円くらいのものを仕入れて、ちまちまと試験管などに詰めて「妖精の鱗粉」という空想の世界ステルクララのアイテムとして、きらら舎では販売しています。

        パティナは、そんな色のものが付着しているのではなく、虹色は光の干渉に因るモノです。
        水に浸したり、光に翳したりすると、虹色はあっさりと消えていまいます(銀化が厚い部分に関しては、光に翳しても消えない場合もあります)。
        また、角度や照明によっても、色や出現する位置がくるくると変わります。

        そんな状態なので、写真に撮ってネット販売をするのは難しいので、少しづつしかできませんが、 リクエストが多いので、少しづつ、きらら舎販売をしています。

        今回は5つだけ。

        A
        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        Aの欠片は形が可愛く、端っこにもともとは何かの縁だったのでしょう、少し盛り上がった部分があります。
        銀化が厚く、クレーターのような凸凹もあります。
        セメントがついているような部分はカッターなどで丁寧に剥がすと、下からさらにきれいな虹色が出る場合もあるし、剥がしたものも鱗粉のようできれいです。
        小さな(直径2mmくらい)の穴を開けてあるので、アクセサリーなどの加工も簡単です。


        B
        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        Bの欠片は、もともとの硝子の色がとても青く美しいです。
        光に翳した時の青色と、厚い銀化部分にある緑色の輝きが、幻の湖といった色を作っています。
        パティナも青、赤、緑と多様です。
        角の部分、全体の1/5くらいの面積で、とても青いパティナが出ています。それにかぶさるように、不透明化した銀化があります。この部分にも色とりどりなパティナがあるので、このままでもきれいですが、もし、これを剥がしたら、鮮やかな青色のパティナがさらに出るかなとも思います。

        C
        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎


        もとの硝子の色も爽やかな青色。
        銀化は深く、パティナの表情も豊かです。
        角度によって、青色、緑色、金色、紫色といった様々な色の光が出現します。

        D
        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎


        Dの欠片はAの欠片と似た、淡い水色の硝子です。
        硝子の厚みがあります。ゆるやかに湾曲していて、凹んだ側には不透明化した銀化もありますが、角度によって爽やかな冷たい青色のパティナが出現します。
        山となった側は青から緑のキラキラしたパティナが出ます。
        角度によってくるくると変化します。
        パティナが作った地模様があってきれいです。

        E
        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        ローマングラス/きらら舎

        Eの欠片はほぼ透明な硝子。丸くて扱いやすいと思います。
        金色、ピンク色、緑色、青色・・・・・いろいろな色のパティナが踊ります。
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