天氣後報 II

カフェでの生体ワークショップについて

2017.10.12 Thursday 10:08
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    カフェで毎週土曜、最終予約時間(17:00〜18:30)に行っている理科室カフェでは、生体を扱ったものがいくつかあります。

     

    一番最初に行ったのは「微生物観察会」。

    モニタ付きの顕微鏡にてゾウリムシやボルボックスの観察を行いました。

    参加者はほぼなし。

     

    その後、ミズクラゲのストロビレーションを見せようと「海月観察会」を行いました。

    何年か飼育(維持)していたミズクラゲのポリプからクラゲが発生するところを見たいと思い、どうせならば多くの人と一緒に見たいと思ったことがきっかけです。

    日程を決めて、それに合わせてポリプをストロビ化させるのはなかなか難しく、これは専門家にお願いしました。

    クラゲはまだまだ未知の部分が多く、ポリプがストロビレーションを起すトリガー(引き金、きっかけ)もあまり明確にはわかっていません。

    一応、ミズクラゲは一番研究が進んでいるクラゲで、温度管理などで人為的にストロビレーションを起すことができるようになりました・・・・・とはいえ、温度・光量・飢餓状態といくつかの条件がバランスよく整わないと、「この日」と決めた日にクラゲを発生させるのは難しいのです。

     

    最初はポリプって何?ストロビラって何?という方々が、少しだけ参加してくださいました。

     

    でも、多分、見ると感動します。

    詳細については過去のブログなどをご参照ください。  >>12月海月観察会

     

    クラゲ/きらら舎

    クラゲ/きらら舎

    クラゲ/きらら舎

    クラゲ/きらら舎

    クラゲ/きらら舎

    クラゲ/きらら舎

     

     

    その後、飼育していたサカサクラゲのポリプからクラゲがでるようになりました。

    塩分濃度(比重)は低め、温度は高め、などサカサクラゲのポリプがストロビレーションするトリガーについてはいろいろ言われていますが、うちではお正月から出始め、その後ずっと出続けています。

     

     

    クラゲ/きらら舎

    クラゲ/きらら舎

     

    微生物ファンも少しは増え、L-eye開発をされている方とも知り合い、ワークショップ用にL-eyeを購入したので、

    カフェではなく、今度は微生物BARをやってみることにしました。

    ちょっと呑みながら、ミクロの世界をのぞくのは楽しいです。

     

    それから、次は・・・・・

    ウニの発生実験をしてみようと思っています。

     

    冬はバフンウニ。

    日程は月齢に合わせて調整中です。

     

    予定では・・・・・

     

    ワークショップ数日前に受精させておき、

    当日にも卵割の進行を早送りで観察できるように、受精を行っておき、念のためにホルマリン漬けの観察用のもの、あるいはスライドグラス状態のものをも仕入れておきます。

    ワークショップでは、未受精卵と精子の観察。受精による受精膜の観察、前もって用意しておいた卵割の観察をします。

    そして3日前に受精させておいたものは、4腕プルテウスになっているはずなので、それを観察・・・・・

     

    さらに、4腕プルテウスは培養ケースに入れて、お持ち帰りいただきます。

    通常はここまでが多くの理科室で行われている実験です。

    個人的にはメインはこの後。

     

    プルテウスを飼う!

    稚ウニにまで変態できるのは半数といいます。

    でも数ミリのウニ、飼ってみたくありませんか??

     

     

     

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    ゾウリムシ

    2017.10.10 Tuesday 09:27
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      ゾウリムシ / Paramecium caudatum

      ミドリゾウリムシ/ Paramecium bursaria

       

      ゾウリムシ/きらら舎

      ゾウリムシは繊毛虫の一種で、単細胞生物。

      オランダのレーウェンフックによって17世紀末に発見されました。

       

       

      一般にゾウリムシというと、Paramecium caudatum のことですが、同種の

      ヒメゾウリムシ  P. aurelia

      ミドリゾウリムシ P. bursaria

      ヨツヒメゾウリムシ P. tetraurelia

      を加えて、4種のゾウリムシ属を Parameciumとしています。

       

       

      11月4日のカフェの微生物BARではゾウリムシ P. caudatumとミドリゾウリムシ P. bursariaをご用意します。

       

      通常ゾウリムシはメチルセルロースで動きを止めて観察するのですが、運がよければ分裂に出会えるかもしれないので、今回は特別なスライドガラスにて観察をします。

       

      ミドリゾウリムシは体内にクロレラを共生させた緑色をしたゾウリムシです。

      ゾウリムシはクロレラを摂食するのに、共生したのはどんなきっかけだったのでしょうか。

      そんなところも、微生物BARではお酒を呑みながら顕微鏡やスマホ顕微鏡を使ってミクロの世界を眺め、お話ししてみたいと思います。

       

      顕微鏡写真はせっかくなので微生物BARで撮影したものを後日アップしたいと思います。

       

       

      さて、このゾウリムシとミドリゾウリムシですが、販売もします。

      詳細は微生物BARの記事をご参照ください。  >>11月のカフェ営業ご案内

       

       

      ゾウリムシは何を食べるのかというと、図鑑などには「真正細菌を餌とする」と書かれています。

      飼育(培養)下では酵母を与えます。

      納豆と豆乳と砂糖、ヨーグルトなどで培養液を作ってる場合もありますが、面倒なのと雑菌で腐る場合があるので、わたしは強力わかもとを削って与えています。

      豆乳やエビオス錠やニューカロリーメイトで培養している人もいます。

       

      ミドリゾウリムシは共生しているクロレラから光合成で得た栄養分をもらっているので、餌が少なくても維持できます。

      ・・・・・が、あまり陽にあてると藻や苔が発生するので、個人的にはクロレラが生きることができるだけの日光と、餌で培養することをお薦めします。

       

      カフェでは500mlのペットボトルに入れてお渡しします。

      強力わかもとを5錠おつけします。

      直射日光を避け、15〜25度に置き、1週間に1度、強力わかもとを1/4錠入れます。

       

      考え方によるのですが、コンタミ(他の微生物や雑菌が混入すること)を防ぐために、錠剤にはできるだけ手を触れずに投入せよという意見もあります。

      コンタミを気にする場合は、1か月ごとに植え継ぎをし、その際に1錠投入するようにするといいと思います。

      わたしは1週間に1度、あるいは2〜3度(時間の余裕があるかないか)、1か月に500mlに1錠を目安にカッターで削って入れています。

       

       

      ゾウリムシはよく殖えます。

      殖えすぎると減っていき、突然全滅します。

       

      そこで、2週間〜1か月を目処に、かなり殖えてきたな・・・・おや殖え方が止まったな・・・・というタイミング(おや、少し減ってきたかも・・・・くらいでも間に合います)で、植え継ぎをします。

       

      【植え継ぎの方法】

      新しいミネラルウォーター500mlを2本買ってきます。

      1本分はグラスなどに移して飲んじゃってください(口飲みはしない)。

      空いた1本にもう1本分を半分入れます。

      培養中のゾウリムシの水を振らないようにして、それぞれにお茶を入れるように少しづつ数回に分けて入れていきます。

      最後に、もやもやしたものが底に残っていて、そこにもゾウリムシはいるかもしれませんが、これは捨てます。

       

      下水の生体系が気になる場合は土に捨ててください。

      (下水に到達する前に塩素や洗剤分で死んじゃうと思いますが)

       

      順調にいけば、こうして毎月、倍々に殖えていきます。

       

      もしメダカを飼っている方は、ゾウリムシを与えるとよく卵を産むようになります。

      合わせてミジンコも飼っていると、ミジンコの餌にもなります。

       

      ペットというには、肉眼で見づらくて残念ですが、小さなペットボトル・・・インテリアにしたい場合はフラスコなどに入れて

      飼ってみてはいかがでしょうか。

       

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      ベニクラゲのポリプ

      2017.10.08 Sunday 13:46
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        10月8日(日)

         

        ベニクラゲ水槽に入れていた温度計が割れてしまったので、大慌てで全換水。

         

        まずはクラゲたちを避難させてから、未練がましく水槽に浮遊する「ストロンかもしれないくず」や「プラヌラかもしれない粒」をスポイトで吸い取りました。

         

        水槽のほうは、少し強めに濾過装置を稼働させたかったので(通常はクラゲが吸われない程度のごくゆるいエアレーション)避難先容器内でそのまま給餌し、

        食べ終わるまで、シャーレに取ってみたものをのぞいていたところ、

        プラヌラというよりフラスチュールみたいなものを2つみつけました。

         

        ベニクラゲ/きらら舎

        まったくわかりませんが(笑)

        白い粒からやや透明感のある脚がにゅっと伸びて移動しています。

        これはにゅっと伸びたところ。

         

        なんだろう・・・・・

        (クラゲ先生に動画でみてもらったところ環形動物かもしれないから隔離せよとのこと。・・・・・が、もうポリプびんに入れちゃった後でした ( ̄へ ̄|||) )

         

        で、ストロンはなんだかゴミみたいなんだけれど、とりあえずすべてポリプびんに投入しました。

         

         

         

        さて、ポリプびんですが、何かいるのかいないのかわからなくても、週に2回くらいはブラインシュリンプを投入します。

        今日、ブラインシュリンプを投入したあと、観察すると、びんの壁にブラインシュリンプがかたまって付いています。

         

        何もないびんの壁にブラインシュリンプがかたまってくっ付いてしまうことはありません。

         

        ベニクラゲ/きらら舎

        L-eyeをスマホにつけて撮影しました。

        L-eyeの鉱物用のやつ。

        8月末のカフェワークショップに合わせて白根さんが開発した、小さなパラボラアンテナみたいなものです。

         

        よくあるミクロの世界を撮影した鮮明な映像は顕微鏡写真。

        しかし、そうやって撮影をするにはまずシャーレなどに入れる必要があります。

        すでに固着しているポリプなので、それは無理・・・・・で、びんの外側からの撮影です。

         

        ブラインシュリンプがかたまっています。

        多分、ストロンからポリプが出て、それがブラインシュリンプを捕まえているはずなんだけれど、ブラインシュリンプを欲張りすぎで本体がさっぱりわかりません。

         

        ベニクラゲ/きらら舎

        こちらの塊では、左下にのびている白いものがあります。

        よくみると歯間ブラシみたいな突起があります。

        これがベニクラゲポリプの特徴です。

         

        ベニクラゲ/きらら舎

        と、見ている間にもどんどんブラインシュリンプが捕まっていきます。

        ブラインシュリンプをのみこみ吸収したころ、また撮影したいと思います。

         

        殖えるといいなあ・・・・

         

         

         

        10月9日(月)

         

        ブラインシュリンプは消化したかしらと、ベニクラゲポリプびんをのぞいてみました。

        しかし、昨日、ブラインを入れ過ぎたようで、まだ生き残って泳いでいるものもあり、食べ続けている様子。

         

        そこでスポイト水流でぶらさがっているブラインを吹き飛ばしてみました。

        ブラインの塊はすっ飛びましたが、ポリプはしっかり壁にくっついたままです。

         

        べニクラゲ/きらら舎べ

         

         

        L-eyeを装着したスマホカメラをルーペ代わりにびんの壁面を丹念に観ていくと、小さなストロン(ヒドロ根)がさらに殖えていました。

        びん内の水流によるのか、不思議なことに固着している位置がほぼ一定です。

        その高さを重点的にぐるりと見ていくと、まだポリプが出ていないストロンもありました。

         

        べニクラゲ/きらら舎べ

        べニクラゲ/きらら舎

        べニクラゲ/きらら舎

        べニクラゲ/きらら舎

         

        クラゲ師匠(師匠や先生や先輩がたくさんいます(笑))は、

        「ちいさいポリプには孵化後のブラインを針でつぶして、中腸腺の中身とか(カニミソ?)を与えるというの が定番」と。

        ワムシ、維持しておけばよかった・・・

        再開しようかな・・・・・

        ゾウリムシはたくさんいるんだけれども(笑)

         

        べニクラゲ/きらら舎

        食べてるっぽくもある・・・・・

         

         

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        ハエトリグサ

        2017.10.04 Wednesday 09:22
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          突然、母が、ハエトリグサが欲しいと言い出しました。

          母の実の母がハエトリグサを栽培していたそうで、自分も何度か栽培したことがあったのだけれど、

          その頃は蝿を食べさせていたため、すぐに黒くなって枯れてしまっていたのだそうです。

          ところが、最近、ハエトリグサがチーズを食べるところをテレビで観たため再度栽培してみたくなったと。

           

          そこで便利なAMAZONさんで早速注文。

          しかし、発送しました・・・・・から2週間経っても届かない。

          おかしいなと思って問合せをしたら突然届きました・・・・・が、種!

           

          商品ページの写真はハエトリグサで、説明に種とは書いていなくて(タイトルがそもそも中国人が書いた日本語だったため、意味不明だった)ポットに入ったものが届くとばかり思っていました。

           

          でも、まあ、ハエトリグサの種も面白いので、蒔いてみることにしました。

           

          ハエトリグサ/きらら舎

          ハエトリグサ/きらら舎

          ハエトリグサ/きらら舎

           

          小さな黒ゴマのような種です。

           

          ハエトリグサ/きらら舎

          こんなスケール感。

           

          そもそも種まき方法もわからないので、半分を土に植え、半分にだけ覆い土をかけ。

          残りの半分を水耕栽培にしてみました。

           

          ハエトリグサ/きらら舎

          すると数十分ほどで表皮がゼラチン質のようなものに変化しました。

          ちょうどドリンクバジルシードに入ってるバジルシードみたいです。

           

          ハエトリグサ/きらら舎

          ハエトリグサ/きらら舎

          黒かった種は美しい青色に輝いています。

           

          芽・・・・・出るかな。

           

           

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          ベニクラゲ

          2017.10.04 Wednesday 08:02
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            ベニクラゲ/きらら舎

             

            和名はベニクラゲ。
            英名はImmortal Jellyfish

            Immortalとは不滅という意味です。

            一般的なクラゲの生活史としては、成熟個体の有性生殖により卵ができ、
            それがプラヌラとなって海中に泳ぎだし、
            岩などに固着してポリプになります。
            ポリプが無性生殖で増殖し、やがてクラゲを出します。
            クラゲはマミズクラゲで1週間。ミズクラゲで半年から1年。種類によって寿命が異なります。

            ベニクラゲは3ヶ月。

            しかし、研究では寿命が尽きた成熟個体がポリプに変身する場合がある、つまり若返ることがわかっています。
            それでImmortal、不滅のクラゲというわけ。
            今回のクラゲは東北産です。
            南の海のベニクラゲに、この若返りが多くみられるそうなので東北産での期待は薄いのですが。

            ベニクラゲの寿命は3ヶ月といわれていても、採集され、輸送され、狭い水槽に押しこまれたクラゲは1か月維持できれば 「よくやった」と言われる、そんな感じ。

            今回来たのは成熟個体でした。
            採集時に稚クラゲを複数捕まえることができても、同じDNAである場合も少なくなく、なかなか飼育中に卵を抱える状態にはならないのですが、 今回はすでに卵を持っている個体がいるみたいです。
            一か月の間にプラヌラ出て、ポリプになればいいんだけど・・・


            ベニクラゲ/きらら舎

            スマホカメラの限界ですが、つぶつぶ感はわかるかと思います。多分これが卵かプラヌラ。

             

            ベニクラゲ/きらら舎

            ピコピコと上昇し、ばさ〜〜〜っと触手を広げて降りてきます。

             

            で、一番上の写真の右下に丸い何かが写っていました。

            拡大してみました。

             

            ベニクラゲ/きらら舎

            なんだろう・・・・・

             

            それから、到着時には比重を合わせて、その後温度を合わせるのですが、その時の写真。

             

            ベニクラゲ/きらら舎

            糸くずみたいなものがみえます(上の水色矢印)。

            それと粒がみえます(下の緑色矢印)。

             

            採集水ではなく、洗浄海水とのことなので、混入はないかとも思います。

            そもそも洗浄海水ってどういうものを指しているのかが不明なのではありますが、新たな人工海水のことであったとしても、別途採集した海水を沸騰させて滅菌したということであったとしてもいずれにせよ、他の生物の混入はないだろうと考えたわけです。

             

            と、なるとこれはベニクラゲのストロンであり、ベニクラゲのプラヌラであると考えたい・・・・・

            ってことで、クラゲを水槽に移したあとの水はびんにいれ、ブラインシュリンプを与えておきました。

             

             

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