天氣後報 II

フウセントウワタとケサランパサラン

2016.10.16 Sunday 13:00
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    もう20年以上も前。

    当時80代後半のご夫婦が営んでいた呑み屋さんで、長い間大切にしているという「ケサランパサラン」を見せていただいたことがあります。

    お酒も呑んでいたし、店内も暗かったので、はっきりと観察できたわけではないのですが、桐の箱の中にたくさんの足をもった生き物がゆったりと動いていました。

    そして伝説どおり、おしろいが「えさ」として箱の中に入れてありました。

     

    人をかつぐようなご夫婦ではなく、蜘蛛でもなく、不思議な感じがしました。

    恐らくは何かの綿毛だと思いますが、種ともまた違ってみえる核のようなものがあって、見たことのある綿毛より毛の1本1本がしっかりしていて、それぞれが別の動きをしていましたのでケサランパサランかも(だったらいいな)と、少しだけ思っています。

     

    ところで。

    父が亡くなってから、屋上の植木類はほとんど片づけてしまったのですが(亡くなる数年前に、植木の世話があまりできなくなったのでしょうか。また、母が入院していたことなどもあり、ある夏に一気に枯れてしまったので、枯れた鉢を片づけたというのが正解です。その中の1つで現在カフェにある妖精の樹を作りました)、いくつか個人的な趣味で栽培しているものがあります。

    その中の一つがフウセントウワタ。

     

    フウセントウワタ/きらら舎

    これがフウセンという名前の理由。

     

    ガガイモ科(キョウチクトウ科)で学名はGomphocarpus physocarpus。

    風船玉の木(フウセンダマノキ)という別名も可愛いです。

    名前の響きほどフウセン(実)自体は可愛くはないですが。

     

    カフェの前には初夏になると自然にフウセンカズラが目を出し、時計草の蔓に絡まって育っていますが、フウセントウワタは秋に種を採り、春に種まきをします。

    同じ木の種だけで何年も育てるのではなく、時々違う種から育てたものも加えていくつかの株を同時に育てていきます。

     

    今朝。

    たくさんのふわふわが飛んでいました。

    1つのフウセンが破裂したようです。

     

    フウセントウワタ/きらら舎

     

    フウセントウワタ/きらら舎

    1つのフウセンから両手いっぱいの綿毛(種)が採れます。

     

    切り込んで室内に取りこめば越冬もできますが、スペース的な理由で一年草扱いをしています。

     

    キョウチクトウの毒については『魔法藥図鑑』にも以前書いたことがあるのですが、仲間なのでフウセントウワタにも樹液に毒があります。外で育てるほうが安心でもあります。

     

    最近、綿毛の話をよくしていますが、これも綿毛ですね。

    残念ながら実から出てくる時は、カマキリの子供が卵から出てくるのに似ていて、ちょっと怖く、まん丸く集まっている綿毛とは異質ですが、1つを手のひらに置いて眺めると、絹糸のような綿毛がそよ風にふわふわ動く姿が、昔見たケサランパサランにも似ていて癒されます。

    フウセントウワタ/きらら舎

     

    種が欲しい方はご来店のご予約の際に通信欄にお書きください。

     

    フウセントウワタ/きらら舎

     

    種は来年の春に植えます。
    その頃に土や蒔き方の説明をアップしたいと思います。

     

     

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