天氣後報 II

ウミホタル飼育日記

2017.07.27 Thursday 12:17
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    ウミホタルの季節が来ました。

     

    いろいろ忙しいので海へ採集には行けないため、採集をお願いして送ってもらいました。

     

    最近はクラゲのネタも多く、クラゲの場合は同じ「クラゲ」でも「門」から違っていたりするので(※)、ウミホタルも「門」から書いておきます。

     

    門 : 節足動物門
    亜門 : 甲殻亜門
    綱 : 顎脚綱
    亜綱 : 貝虫亜綱
    上目 : ミオドコパ上目
    目 : ミオドコピダ目
    亜目 : ウミホタル亜目
    科 : ウミホタル科
    属 : ウミホタル属
    種 : ウミホタル

    学名 Vargula hilgendorfii

     

    ※ ミズクラゲやサカサクラゲはイソギンチャクや珊瑚と同じ刺胞動物門ですが、クシクラゲやウリクラゲは有櫛動物門です。

    クラゲという名前が付くものは軟体動物門のゾウクラゲ、菌類のキクラゲ、ツチクラゲ、藻類のイシクラゲもいます。

     

     

    ウミホタルの体長は約3mm。

    カフェのワークショップではこれの乾燥したものを使って発光実験を行っています。

     

    ウミホタルの発光実験/きらら舎

    ウミホタルの発光実験/きらら舎

    ウミホタルの発光実験/きらら舎

     

    夜行性で、 昼間は海底の砂の中で生活しています。

     

    もし、採集される場合は、ベイトトラップ法という方法で行います。
    ペットボトル(1Lのずんぐりしたやつ)か空きびんを用意します。
    ふた、またはペットボトルの肩部分に5mm程の穴をいくつか開け、紐をつけます。
    中に重しとレバーなどを入れふたをして海に投げ入れて海底に着地させます。 10〜20分くらい経ったら引き揚げます。

    夜行性なので採集は夜に行います(夜の海は危険なので十分気を付けてください)。

     

     

    7月26日(水)

    さて、到着したウミホタル。

    採集でき次第送ってくださるということだったので、前夜に「発送しました」のメールを見たものの

    いろいろな用意ができず、袋に入ったまま一晩おいてしまいました。

    (実際の到着は25日)

     

    まずはミズクラゲの第2段階用の太鼓びんで飼育することにしました。

    理由は、たまたま、余っていたから(笑)

     

    たまたまあった底面フィルターの底面部分をカットして、ネットで包み沈めました。

    そこにたまたまあった竹炭ブレンドのメダカの砂を少し。

    これは竹炭の効果を期待したことと、ネットへ細かい砂を直にさらさないため。

    その上に、オカヤドカリの砂を投入。

    しかし、この砂は「オカ」つまり陸上用です。他の生物には使わないでくださいと書いてあるのですが想定より早く到着してしまい、適当な砂を探している余裕がないので、まずはこれで試してみました。

     

    本当は採集したところの砂をもらえたらよかったのですが。

    まあ、仕方ありません。

     

    到着した個体の半分でまず一晩テスト。

     

     

    7月27日(木)

    姿は見えません。

    昼間だし・・・・・

     

    ウミホタル/きらら舎

    試しにシラスを投入してみました。左上の黒い粒は竹炭ブレンドのメダカ砂。まぎらわしいのであとで埋めておきます。

     

    ウミホタル/きらら舎

    わかりづらくてすみませんが、生きていたようです。オカヤドカリの砂でもいけるのかな。

    左上の黒っぽいものがウミホタル。

     

    まったく誰もいなかった水槽でしたが、砂の中からシラスの匂いを嗅ぎつけて、ウミホタルが出てきました。

     

     

    ウミホタル/きらら舎

    大丈夫そうなので、このまま残りの個体も入れて飼育継続することにしました。

     

    これは昨晩作ったローストポークの欠片(人間用)。

    3匹のウミホタルが食いつきました。

     

     

    餌を引っ張り合ってかじりついていましたが、しばらくすると満腹になったのか、みんな砂に潜っていきました。

    本当は給餌は夜に行わないといけないのですが、生きているのか試してみたかったのでした。

    今晩、また餌をあげてみます。

    光るといいな。

     

     

    7月30日(日)

    ウミホタルは基本、スキャベンジャ(※)なのに昨年は実験と称してワムシやブラインシュリンプを与えてしまい、一晩で全滅させた失敗があります。

    アカムシもいいとどこかに書いてあったので与えて、上手くいかなかった年もありました。

    なので、今年はスキャベンジャ好みな餌をいろいろ試してみる予定。

    まずは、このところ、一番食いつきがいい魚肉ソーセージ。

    まだ室内の照明があるのですが、投入してみました。

     

    ※よくいえばお掃除やさん。わかりやすくいうと死肉喰い。

     生きているものを捕食するのではなく、死んだ肉を喰らう・・・・・

     もっともそれだけではなく、生きているものにも挑んでいる記録があるようですが。

     

     

    撮影後、魚肉ソーセージは早々に撤去して、深夜、レバーとカニカマを投入してみました。

    レバーは喰いつきはよいのですが、思ったほどではありませんでした。

    スキャベンジャのイメージによる偏見で、たくさん群がるだろうと思っていたのですが。

    カニカマと同じくらいの人気度でした。

    レバーは早々に引き揚げ、カニカマはしがみついているものがまだいたので、そのままにしておきました。

     

    真夜中・・・・・というか未明。室内の照明はすべて消えていて、朝の明るさもまだ始まっていない午前3時。

    ウミホタルのびんをのぞいていると、本当に蛍のようにポヮッと青く光るのが見えました。

    刺激を与えたりしていないので、多分オスの発光ディスプレイだと思われます。

    びんのいろいろな場所でポヮッ、ポヮッと小さな灯が点っては消え・・・・・幻想的です。

     

    ウミホタル/きらら舎ウミホタル

    わかりづらい(^_^;)

     

     

    7月31日(月)

    カニカマを長時間入れておいたので、多分、水がかなり汚れただろうと考えていて

    ウミホタルが砂に潜っている昼間に水を2/3ほど交換しようと予定していたのですが、今日はずっと泳いでいるのがいます。

     

    白濁している大き目な個体3つと、黒い小さな個体が1つ。

    大きなものは雌でしょうか。

    そろそろ脱皮するのかもしれません。

     

    昼近くなってもまだせわしなく泳いでいるので、砂が汚く固まっていて潜れないのかなと思い、つついてみましたがそんなこともなく、ずっと観察していると、新たに砂の中から飛び出してくるものもあり、潜っていくのもあり・・・・

     

    ウミホタルのびんは南向きの窓の下に置いてありますが、黒い画用紙で覆っているので、明るさはあまりありません。

    それでも、昼夜のリズムはあったほうがいいかなと思うので、陽が落ちたら、室内の照明を遮るために黒い画用紙で完全に覆い、就寝時、部屋の照明を消す際に覆いを半分はずします。

     

    ウミホタルは動きが速く、早回し??と聞かれたほど。

    早回しはしていません。

    BGMはクシコスポスト・・・・・いやそれよりもせわしい・・・・・クマンバチの飛行という感じ。

    だから写真が撮りづらいので、動画にしました。

    それでも小さいから見づらい。

     

    そこで小さなシャーレに吸い取ってみました。

    うっかり縦画面です。

     

     

    1/5ほど水を交換しました。

    明日は弱いエアレーションを入れてみようかとも思っています。

    明るいのに泳いでいる個体がいるのは、餌の残りかすの臭いに反応しているのかも・・・・・

     

    脱皮した殻なのか死んだ個体なのかわからないものを吸い取ってみました。

     

    ウミホタル/きらら舎ウミ

     

    顕微鏡でみないとわからないですね。

     

    ウミホタル/きらら舎ウミ

    もう1匹は生きているものを吸い取ってしまいました。

    ちょっと動きが鈍いから弱っているのかなと思ったら、卵を抱えているのかな・・・・・と思ったけれど、

    産卵してから眼ができるわけで。

    原生動物に寄生されたのか・・・・・・・

    誰かに聞いてみることにします。

     

    <回 答>

    すばやい回答をいただきました。
    ウミホタル。成熟すると卵を抱え、背甲に卵が移り受精、そのまま胚が発生して目玉のある「子ウミホタル」をおんぶしたまま暮らし、胚発生後約1か月で放卵ならぬ放子するそうです。

     

    上の写真の子ウミホタル。

    無事に生まれるといいなあ・・・・・

    さらにプライベートな記録は>>きらら舎日誌に書いています。

    給餌中にいじわるして光らせたりしているのは>>きらら舎日誌で。

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