天氣後報 II

タコクラゲ

2018.05.10 Thursday 14:51
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    【 タコクラゲ 】

    鉢虫綱

    根口クラゲ目

    タコクラゲ科

    タコクラゲ属

    タコクラゲ

    学名 Mastigias papua Lesson, 1830

    英名 Papuan jelly 、Spotted jelly、Lagoon jelly、Golden medusa

     

    タコクラゲはメデューサ(成体)がたこに似てるのでタコクラゲという名前が付けられました。

    サカサクラゲと同様、体内に褐虫藻を共生させています。

     

    水玉模様があって可愛いクラゲです。

     

    「海月を飼っています」・・・・・といってもポリプ。

    海月の生活史(一個体が生まれて死ぬという一本線路のような一生ではないので、生活史といいます)の中で、無性生殖で殖えるポリプに興味を持ったことがきっかけです。

     

    鉱物関連で取材を受ける際、その魅力を聞かれることが多いのですが

    とりあえず、鉱物は死なない・・・・・と曖昧な回答をします。

    語りだせばいろいろあるのですが、結局、それらは後付けで、単純に「なんか、好き」なだけなのです。

    ただ、「死なない」ことはわたしにとってかなりポイントが高いことです。

     

    長い間、犬や猫や魚や鳥やカエルや・・・・・・・いろいろ飼ってきました。

    今でも生き物がたくさんいます。

    特に犬猫を飼う上で一番必要なのが、それらが病気になった時に対応できる力と、

    それらが死んだ時に受け入れられる心の強さ、だと思っています。

    でも、本当は心はあまり強くはないので、死なないモノは好きです。

     

    前置きが長くなりましたが、そんな理由でポリプを飼い始めました。

     

    簡単に入手できたのがミズクラゲとサカサクラゲ(のポリプ)。

    ヤフオクでエイレネクラゲのポリプも入手しました。

    その後、海月の師匠に出会い、エダアシクラゲやタコクラゲのポリプも送ってもらいました。

     

    ミズクラゲのポリプからクラゲを出すことは、研究が進んでいて人為的にも可能です。

    しかし、それ以外は、こうすれば絶対にクラゲが出るということがありません。

    そんな中で、サカサクラゲとエダアシクラゲは順調にクラゲを出すようになりました。

     

    エイレネクラゲのポリプはクラゲはでませんが、元気に蔓延っています。

     

    ただ、タコクラゲだけがうまくいきません。

    師匠に送ってもらったポリプは数日で見えなくなってしまいました。

    タコクラゲやサカサクラゲのポリプは一度基質からはがすと、再固着はできません。

    そのためにはぐれポリプ状態で飼育しなければならず、難しいのです。

     

    サカサクラゲのポリプも最初に送ってもらった時は止水で飼育してうまくいきませんでした。

    その後、ポリプ壜を作って、そこで飼育し始めたところ順調にポリプが増殖し、やがてクラゲが出るようになりました。

     

    しかし、2mm程度あるサカサクラゲのポリプに対して、タコクラゲのポリプは0.5mmととても小さく、

    ポリプ壜に入れるとどこにいるのかわからないのです。

    位置を確認してうまいところに置いておいたのですが、数日で見えなくなってしまいました。

     

    それでも、何も見えない壜にときどきブラインシュリンプを投入していたところ、

    今月のはじめに壜の壁に付着しているポリプを発見しました。

    どこかにいたポリプがプラヌロイドを出し、それが壁に固着したのだと思われます。

     

    タコクラゲ/きらら舎

    タコクラゲ/きらら舎

     

    細い柄の先に丸っこいポリプがあって、そこから触手が伸びています。

    サイズは1.5mmくらい。

    粒々がプラヌロイドです。

    これが遊離して水中を泳ぎ、どこかに固着してポリプになります。

     

    メデューサ(成体)の有性生殖によっても卵ができ、それが卵割してプラヌラになります。

    イメージは粒が海中を漂っている感じ。

    プラヌラもどこかに固着してポリプになります。

    そしてポリプがプラヌロイドを出します。

    アンドロイドの「ロイド」と同じ意味です。

    つまり、プラヌラに似たもの、プラヌラみたいなものという意味でプラヌロイド。

     

    ミズクラゲのポリプは長く伸びてたくさんのくびれができてたくさんのエフィラを生み出します。

    このように1つのポリプからたくさんのエフィラを出すことをマルチディスクといいます。

    鉢虫綱のサカサクラゲやタコクラゲは1つのポリプから1つだけクラゲを出します。

    これをモノディスクといいます。

     

    タコクラゲポリプもストロビレーションを始めました。

     

    タコクラゲ/きらら舎

    さきっちょがエフィラの形になっているのがわかるでしょうか。

    まだ触手は残っています。

     

    タコクラゲ/きらら舎

    これはだいぶエフィラが成長しています。

    触手もほぼ退化してしまっています。

    まだ拍動はしていません。

     

    タコクラゲ/きらら舎

    拍動を始めたエフィラ。

    タコクラゲの特徴である水玉模様が現れています。

     

    タコクラゲ/きらら舎

    タコクラゲ/きらら舎

     

    ストロビレーションを起こしていないポリプと比べると違いがわかります。

     

    エフィラはミズクラゲのものに似ています。

    が、かなり小さい。

     

    タコクラゲ/きらら舎

    ポリプになりたてはさらに小さいです。

     

     

     

     

     

     

     

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