天氣後報 II

010 Crepuscular Rays

2014.02.27 Thursday 13:23
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    球体研究所所長のヴォーレンダング氏は家族もなく、長い間宇宙で一人で暮らしてきましたので、人と接することが少し苦手です。
    そんな氏の唯一ともいえる友人がステルクララ天文台の館長。しかし、その館長が最近、何か気に病んでいることがあるのか元気がありません。そういう時にどう声をかけたらいいものかと思案しても、まったくいい考えは浮かびませんでした。
    心配を抱えたまま就寝したため、夜明け前に目が覚めてしまいました。 そこで、氏は気分転換に海辺までやってきました。空は青く輝き、夜明けが近いことを告げていました。規則正しい波の音がとても懐かしい記憶を引き寄せてくるようです。
    その時、輝きを増した空から数筋の光が水平線へ降りてきました。それは雲の間から漏れる薄明光線、天使のはしごでした。見た者に幸運をもたらすともいわれています。
    (・・・・・そうだ!)
    氏はいつも携帯しているマーブル化のための壜をその光に向けました。 そして、そのまま研究所に持ち帰り、光をマーブル化するための箱にしまいました。
    数日後、壜の中にはいくつかのマーブルが生まれていました。 確実にマーブル化させたいと思ったため、いつもより少し長い間置いたため、青色が深くなったようですが、光の部分は白い線となっています。 光に翳すと、あの朝の空の輝きのように青色が輝きました。 本来、光だった部分が確かな筋となり、空の輝きが青い光となった不思議な標本ができました。

    Crepuscular Rays

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