天氣後報 II

虹標本(液晶)

2015.09.22 Tuesday 09:54
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    鉱物レシピに掲載しなかったモノはいくつかあります。 その一つが「液晶」。

    虹標本(液晶)


    このページでは液晶ときらら舎で販売する虹標本(液晶)についてまとめています。
    更新を繰り返して長くなってきたので、該当部分へ飛ぶリンクを作りました。

    (1)液晶とは
    (2)遊びかた
    (3)販売用のとんがり底試験管と丸底試験管王冠付きのものと温度変化実験1
    (4)観察の仕方とか温度変化の話
    (5)販売分の仕様が少し変わりました
    (6)新しい仕様ができました(小さな壜王冠付きを作りました)
    (7)カフェのワークショップ
     


    液晶というと、液晶ディスプレイのことだと思う方が多いかもしれません。

    しかし、液晶は液体と結晶の中間の状態のものを指します。
    結晶の説明をする際に、物質は「固体」『液体」「気体」のいずれからの状態であるとしました。その上で「原子,分子,あるいはイオンが規則正しく配列している固体」が結晶であると結晶の定義を説明しました。
    ここで液晶を加えるとややこしくなるし、結晶じゃないし・・・・・と本には液晶を掲載しませんでした。

    この液晶ですが、きらら舎で扱うには、もちろん、楽しかったりきれいだったり面白かったりするからです。
    冷蔵庫で冷やすと、紫〜青色になります。さらに冷やすと無色になります。逆に室温だと寒い朝は青〜緑色。
    温かいと緑〜黄色。温めるとオレンジ〜赤色と色が変化します。
    (見る角度や光源によっても異なります)

    ただし、密封している上に液晶自体の粘度も高いので、暖め過ぎると膨脹して蓋がはずれたり、試験管が割れたりする危険があります。温める際には、まず手を厚いお茶や珈琲が入ったカップなどで温めて、その手で試験管を握るくらいがちょうどいいようです(カフェのワークショップでは湯銭しますが)。
    氷を接触させて部分的に冷やしてみたり、冷蔵庫で冷やした試験管の一部だけを温めたりすると、さらにいろいろな色を観察できます。

    ご購入してすぐより、少し時間が経過したほうがきれいになります。
     

    材料となる液晶のモトでの、濃度と温度の状態についてを実験して、一番いい濃度を決めました。

    変化させる温度は3℃から45℃くらいが虹色を呈して楽しいです。
    低い温度は冷蔵庫に入れてください(冷凍庫ではない)。
    高い温度は前述のとおり、温めた手で握ってください。
    理科の授業での実験では恒温水槽で湯煎したり、簡易な場合はドライヤーの熱風をあてたりしますが、湯煎やドライヤーでの温度上昇はしないようにしてください。
     

    今回、密封して王冠をつけたものと、シリコンキャプのものを用意しました。

    (現在はシリコンキャップはネジ式のものにしています)

    使用した試験管はとんがり底と丸底の2種類で、お好きなほうを選べます。
    専用試験管立てに立てて飾ってもいいし、同封しているヒートンを付けてペンダントにしてもいいかと思います。
    王冠を付けたほうは、首の部分にはマステを巻いていますが、これはお好きなものに交換してお楽しみください。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    液晶を作る際に、どうしても濃度のばらつきがあります。
    (現在は、ある程度螺旋ピッチを調整できるようになりました)
    濃度の違いは壜1本について0.2ml(1滴)程度なのですが・・・
    上の写真で一番右のものは、若干濃度が高いのです。しかし、手で数秒温めると・・・・・

    虹標本(液晶)/きらら舎

    少しづつ色づきます。
    逆に左のほうの2本は濃度がやや低めです。そのため、室温(この時の室温は25℃)でも波長の長い光となっています。


    虹標本(液晶)

    虹標本(液晶)

    たとえば、上の2本。
    一番最初の試作です。
    丸底が濃度が低く、とんがり底はやや高め(水は試験管1本に対して1滴程度の差です)。
    マステはこんなふうにいろいろ替えてみてください。

    上の2枚の写真は、丸底試験管だけを珈琲で温めた手で30秒ほど握りました。
    もっと温めると赤色が出てくると思います。
    また、温めたものを、部分的に冷やしたり(氷の欠片をあてる)するのも楽しいです。
    基本的には室温で寒色系(青緑)を呈するように作っています(握っているとオレンジ色。温めた手で握って赤)。
    液晶が呈する色は液晶の螺旋ピッチに合った波長の光の反射ですので、観察はできるだけ自然光下、または自然光の入る明るい室内で行うとより鮮やかな虹色を見ることができます。
     

    ご注文は    >>こちら

     

    虹標本で使用している液晶はコレステリック液晶とよばれている種類の液晶です。


    販売までに行った濃度と温度による実験結果や、これがなぜ虹色を呈するのかとか、他の液晶との違いとか、そもそも液晶って何??というような話や液晶が発見された歴史などについては、年末までに小冊子か電子書籍で発行予定です。

    虹標本製作中の話は過去のブログでご覧ください(液晶の種類などにも少し触れています)。


    虹標本については、製作時の試薬、とても微妙な水分量の違い、温度、水となじませるのにかかった時間、試験管に詰める際にかかった時間などによって微妙に個体差があります。

    そこで、たとえば、届いたものがこんなだったら・・・・
    (これでも自然光下で撮影しているので、電燈下だとさらに虹色がなく見えると思います。)

    虹標本(液晶)/きらら舎

    できるだけすべての波長を含む光で観察してみてください。

    より虹色を確認する方法としては黒い紙を背景にします。

    虹標本(液晶)/きらら舎


    光に翳すと、また、違ったニュアンスになります。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    虹標本(液晶)/きらら舎


    もちろん、冷やしたり、温めたりすると色が変化します。

    光源によっても呈する色が変わりますが、向きによっても全く色が変わります。

    次にはその実験をしてみましょう。

    まず、この虹標本壜。
    虹標本(液晶)

    机の上ではこんな状態。

    これを窓に向けて空に翳してみます。
    虹標本(液晶)

    長い波長の光を返してきました。

    そのまま空に翳した向き(上に向けています)で少し室内へ向きを変えてみます。

    虹標本(液晶)

    背景の右が窓枠、背景の白が天井。
    まだ、光に向かっている(逆光気味)なので温かな色をしています。

    虹標本(液晶)

    さらに回転。
    窓は右後ろにある位置です。

    虹標本(液晶)

    さらに回転。

    虹標本(液晶)

    ここで、窓に背を向けた状態です。

    同じ壜、同じ温度でもこんなに角度によって色が変わります。
    虹標本壜の向こうから光があたっている時、あまり色はわからないかもしれません。
    そのまま光に翳すと暖色系の色を呈し、逆に光を背にすると寒色系の光を返します。
    もちろん、温度によっても壜の個体差もあります。
    その壜が一番きれいな(そして自分の好きな)色となる時を探してみてください。



     


    販売用の仕様が少し変わりました。

     


    現在(2015.12/3現在)
    コルク栓王冠付き とんがり底試験管
    コルク栓王冠付き 丸底試験管
    シリコン栓 とんがり底試験管
    シリコン栓 丸底試験管
    チビ壜王冠付き
    の5種類の仕様があります。
    王冠も色や形にいくつかサイズがあり、ビンガム産の青い八面体蛍石を王冠の中に入れたものもあります。

    それぞれの特徴とか仕様は前述・後述のとおりですが、シリコン栓をネジ式にしました。
    以下の左が今までのシリコン栓。右の縦線の入った線がネジ式シリコン栓です。
    価格も今までより少し下げました。

    虹標本(液晶)/きらら舎


    それから王冠も以前のものが在庫終了しましたので、大きなものに変わりました。

    虹標本/きらら舎


    虹標本(液晶)/きらら舎

    日が沈んだ後なので、写真があまりきれいではないのですが・・・

    虹標本(液晶)/きらら舎

    カフェでご購入された場合は、王冠をブラックライトで蛍光するように細工ができます。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    蓄光もします。


    虹標本(液晶)/きらら舎

    それから、自然光下と電燈下で色が違ってみえると書きましたが、
    その理由は、もともと液晶は分子の並び方によって光の中の特別な波長だけ反射するために虹色を呈するためです。
    つまり、光源に含まれる光の波長に虹色は左右されるというわけです。
    では・・・・ブラックライトをあてると・・・・・こんな感じで蛍光します。

     

     

    本日(2015.10.11 更新)はもう少しお手軽にお楽しみいただくために新しい仕様を作りました。

     


    虹標本(液晶)/きらら舎

    直径12mm×王冠カンの先っちょまでの高さ40mm

    虹標本(液晶)/きらら舎

    王冠は銀色と金古美があります。
    マステは交換してお楽しみください。
    (現在はコルクはあまり見えないように改良しています)

    虹標本(液晶)/きらら舎

    ブラックライトで蛍光します。

    本日、新しい王冠が加わりました。

    虹標本/きらら舎

    ご購入の際の選択肢はミニ小壜・クロス白銀王冠とミニ小壜・クロス黒銀王冠になります。
    向かって左の3つが白銀で右の3つが黒銀です。


    とんがり底試験管と丸底試験管に新しい仕様を作りました。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    窓辺で撮影したもの

    虹標本(液晶)/きらら舎

    室内カーテンを閉めて撮影したもの

    今回は銀色(やや銀古美)の王冠の中に小さなビンガム産の青い蛍石を仕込みました。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    ご購入の際には「蛍石王冠」を選択してください。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    虹標本(液晶)/きらら舎

    王冠にウラングラスを仕込んだ仕様も作りました。
    ご注文の際には「ウラングラス王冠」を選択してください。


     

     


     

     


    カフェのワークショップにもしてみました。
    蛍石の劈開割にも負けない地味〜〜なワークショップです(笑)

    (1)液晶の話を少しします
    (2)予め計っておいた液晶のモトをならします
    (3)精製水を加えてひたすら水になじませます(下のほうに作り方のコツを加筆しました  >>液晶作り
    (4)30分ほど休ませます
    (5)すでに作っておいたものを氷で冷やしてみたり、温めてみたりします

    ご予約状況などによって(1)は(4)の間に行う場合もあります。

    最終的な容器はいくつかの中から選べます。
    (液晶は試験管2本+αとなります。試験管か小壜2つまたはアルミキャップ硝子壜をお持ち帰りいただけます。)

    虹標本(液晶)/きらら舎

    水の加減でたとえば室温ではこんな状態になったとします。
    これはお湯に入れてみます(販売時には安全のため、湯煎はしないでくださいとしていますが、ワークショップでは湯煎しちゃいます)。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    だんだん色づいてきました。
    お湯の温度は55度くらい。
    虹標本(液晶)/きらら舎

    こんなに変化しました。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    これはかなり水の量が少ないので、こんな感じ。
    可視光の紫より螺旋ピットが短くなっています。


    お湯に入れる(温める)と・・・
    虹標本(液晶)/きらら舎

    虹標本(液晶)/きらら舎

    背景が黒っぽいほうが鮮やかです。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    水の分量が多い場合。

    波長が長い暖色系です。



    虹標本(液晶)/きらら舎

    さきっちょだけ冷やしてみます。
    青く色づき始めました。

    湯煎の温度が高すぎるとどうなるか・・・
    虹標本(液晶)/きらら舎

    我が家の実験室(キッチン)で試してみます。
    新仕様のものを使ってみましょう。

    虹標本(液晶)/きらら舎

    シャーレに熱湯(60℃くらい)を入れ、そこに入れました。


    虹標本(液晶)/きらら舎

    白濁して液晶状態ではなくなってしまいました。


    次に氷を入れたシャーレに30秒ほどつけると・・・
    虹標本(液晶)/きらら舎

    少しづつ虹色が戻ってきました(もっと長く冷やしていれば、さらに変化します)


    ご参加いただく方へ、
    (1)準備段階の「ごろごろ」では最終的によくほぐしてひとまとまりにしてください
    (2)水の計量は厳密に行ってください(入れ残し、追加はNGです)
    (3)水の入れ方、混ぜ合わせる時の最初の段階は説明どおりに行ってください

    初回行ってみて、今回はみなさまきれいな液晶ができましたが、上記について、今後徹底したほうがいいかと感じましたので追記します。
    虹標本ワークショップ/cafeSAYA

    ご参加いただいた方へ・・・・・
    ご参加ありがとうございました。
    ダマになって残っている分は数日でなじんできますが、どうしてもダマへ水分が供給されなかった場合は、ダマを一旦見捨てて当日ご説明したとおり、取り残しがないようにまとめて、絞りだしてしまってください。
    その上で、ダマの部分に水を1滴加えて、なじませ、空気に触れないように周囲を抑えて1日放置してみてください。
    観察をする際には背景を黒にすると、虹がきれいです。


     

     

    液晶作り

    (1) ヒドロキシプロピルセルロース(以下HPC)を袋の隅に寄せます
    液晶のワークショップ/きらら舎


    (2) スポイトで精製水を量ります
    液晶のワークショップ/きらら舎


    (3) 袋の反対側の隅に量った精製水を注ぎ入れます 
    (4) 水でHPCを取り囲むように混ぜていきます
    液晶のワークショップ/きらら舎

    (5) この時、孤立しないようにまとめます。

    (6) なじんできたら数時間放置します。
    (7) 数時間経過したら、再度均等になるように揉んでなじませます。
    液晶のワークショップ/きらら舎

    上の写真では赤い部分に水が多いことを示しています。周囲に溢れている水分を真ん中のダマの部分に供給します。

    (8) さきほどとは逆さまにしてまた数時間放置します。ダマを無理につぶそうとせず、時間をかけることが成功のポイントです。

    (9) 広範囲にならないように範囲を狭めてもっこりとまとめます。
    ダマは丸くした中心にあるようにします。
    液晶のワークショップ/きらら舎


    (10) これを繰り返し、ダマが消えたら完成です。
    液晶のワークショップ/きらら舎

    今度はわざと平たくして放置し、虹色が強くなったところで、壜に移します。

    (11) 袋の角を2mmほど切落とし、そこからクリームを絞るように絞りだします。
    できるだけゆっくり絞ります。それでも壜の途中で滞留してしまったら、ラップや蓋で乾燥しないようにして数時間放置します。
    すると、滞留していたものが壜の底におりますので、再度、液晶を絞り入れます。

    上の完成写真は赤い部分が螺旋ピッチが長く、青い部分が短い部分です。
    わざと均一にしないで、壜に入れていくと、あとで壜の中が虹色になってきれいです。

    虹標本特集のきらら葉できました   >>きらら葉43
     

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